金の卵 連続ブログ小説 №18

金の卵 連続ブログ小説 №18

 

別荘の管理は地元の管理会社と契約していて、建物の内外を手入れしてくれていた。

東京から電話で昼飯を近くのレストランに出前をお願いしてあるので家で食べる事にした。

窓を開けると海の臭いを風が運んでくる。

此処別荘地は広い敷地に様々な形式の建物、主人不在の家や家族連れで賑わって居る。

麗子は風呂の支度をして清三に入るように勧めた。

清三はではお先にと浴室に向かった。

湯船は大理石で大きく初めての経験である。

清三は知らないが、大理石の湯船は石神井の湯船と同じである。

清三に続き麗子も入浴を済ました。

暫らくすると、出前が届いた、この出前は都会と違い食卓に綺麗に並べてくれるサービス付である。

豪華な舟盛りの刺身に酢の物、焼き物、揚げ物他テーブルに並んでいる。

そのテーブルが外国製の立派な物だけに料理が一段と冴えた。

麗子がワインを清三に渡し、栓を抜いてと頼むが抜き方が解らずまごまごしている。

それを見て麗子が栓の中央に器具を差し込み、清三に渡す。

清三の力で簡単に良い音がして栓が抜けた。

乾杯とグラスを上げ当て合うと良い音を発した。

清三はワインよりも料理が気になった。

その中でも始めて食べたシラウオの釜揚げは思わず美味しいと言葉に出した。

麗子は真面目な顔をして清三と向かい会った。

                    つづく